OLPC NPO

One Laptop Per Child (一人の子どもに一つのパソコン)というNPOの活動には心を動かされる。ニコラス・ネグロポンテ氏(マサチューセッツ工科大学メディアラボ名誉会長)らが率いる、世界中のすべての子どもへのパソコン供給を目指すボランティア活動である。一般に 100ドルパソコンとよばれる安価なパソコンを製作し(2008年中には100ドルのメドも立ち現在台湾のメーカで生産がはじまっている。先進国でも購入できるが200〜300ドルにして利益をこのプロジェクトにまわすことも) Information Technology の恩恵をうけられない開発途上国の子どもたちに提供し使ってもろうというものである。高温や砂ぼこりのなかでも使えるよういろいろな工夫がおこなわれている。電源は手動でハンドルを回し発電し30分くらいは連続して使える。OSはLinuxを採用。 無線LANの形でインターネットへの接続が可能。ハードディスクの代わりに1GBフラッシュメモリーを採用。CPUは500MHz程度のGeode GXを採用など。しかしながら、OLPCの活動目的はあくまでも子供たちへの教育の機会の提供であって、ラップトップの開発自体や情報格差デジタルデバイド)の解消が主たる目的ではない(ネグロポンテは"It's an education project, not a laptop project."と語っている)。OLPCは、シーモア・パパートが開拓した構成主義学習理論、アラン・ケイの業績、そしてニコラス・ネグロポンテの著作『ビーイング・デジタル』に書かれた原理を基盤に据えている。時代を夢をもち弱い立場の他者のためにアクティブに生きている人たちに感動する。
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